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2019年11月15日のぱたぱた

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    私の所属するNPO法人は、助成金を受け、11月から支援者養成講座を開催

    しています。先日、WCKの周藤由美子さんを講師に招き、公開講座「なぜ

    『逃げられない』のか〜継続した性暴力の被害者心理と対処行動の実態」を

    開催しました。公開講座のタイトルは、公益財団法人俱進会の助成を受け作

    成された報告書(日本フェミニストカウンセリング学会「性犯罪の被害者心

    理への理解を広げるための全国調査グループ」編集)のタイトルをそのまま

    使用しました。開催にあたっては、参加対象者を限定せず、広く一般(県民)

    に呼びかけました。

     当日は、すでに支援者として活動されている方や、支援の現場にはまだ関

    わっていないけれど女性の支援について関心のある方、性暴力被害に関心あ

    る方などが参加してくださいました。これまで私たちの講座等に参加がなか

    った領域の支援者が、業務で関わっているケースの理解をするために、タイ

    トルに興味を持ち参加してくれた、ということもありました。

     講座では、報告書に記載されている「上司から継続したセクハラ被害にあ

    い、5年間裁判で戦い、勝利的和解で終結したケース」をもとに被害者心理

    を学び、その後、グループワークの中でお互いの感想などをシェアしました。

     これまで被害者を理解し、何とか支援をしたいという思いを持ちながらも、

    「被害を受けた人の行動が理解できない」「支援をどうしていけばいいのか」

    など、困惑しながらやってきたという参加者からは、講師の丁寧な解説を聞

    き、被害者の心理に驚きながらも、「非常によくわかった」と、大変好評でし

    た。あらためて、この報告書が多くの方に必要とされている内容であること、

    さらに報告書を相手にただ届けるのではなく、内容を丁寧に伝えていくこと

    の大切さを実感しました。

     フェミニストカウンセラー一人ひとりが、被害者に寄り添いながら、丁寧

    にクライアントの声を聴き、受け止めてきたからこそ完成した報告書です。

    あらためて、フェミニストカウンセラーの存在意義を確認しました。ぜひ、

    多くのみなさんにご活用いただきたいと思います。(報告書に関するお問い合

    わせは、学会事務局まで)

     

    *「ぱたぱた日記」は理事が持ち回りで執筆しています。

    2019年11月1日のぱたぱた

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      私の中のこの秋の一大ブームは『心的外傷と回復』(ジュディス・ハーマン,

      1992)と現在上映中の映画『ジョーカー』です。『心的外傷と回復』につい

      ては、何度目かの再訪となりましたが、読むたびに新しい発見があって、正

      直に言えば数年前にはちゃんと読めていなかったことがたくさんあったと認

      めざるを得ないところです。

      今回は、担当している大学院の授業で学生さんとともにこの本を味わって

      います。きっかけはもちろん2018年に発表されたICD11で「複雑性PTSD

      CPTSD)」が掲載されたことです。学生さんたちはCPTSDは知っている

      けど、その診断名が1992年にすでにハーマンによって提起されていたこと、

      アメリカの診断基準DSM掲載をめぐって差別的な扱いをされたこと、PTSD

      の研究が政治的な理由によって一進一退して今に至る歴史があること、それ

      でも当事者(戦争帰還兵や女性たち)による運動によって研究が推し進めら

      れてきたという過去について、初めて触れることばかりのようです。「えー、

      知りませんでした」とびっくりされる時、「やった!」と心の中で思いながら

      この本に感謝する日々です。

      『ジョーカー』についてはネタバレになるので詳しくは言えませんし、これ

      は多くの解釈が可能ですが、私的には『心的外傷と回復』との共通点がある

      と思っています。すなわちCPTSDとナラティヴ。この秋、お薦めの2つの

      作品のご紹介でした。

       

      *「ぱたぱた日記」は理事が持ち回りで執筆しています。

      2019年10月15日のぱたぱた

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        台風19号の深刻な被害がさらに広がっています。

        河川の氾濫による浸水や土砂崩れなど被害の全容もまだすべて把握出来てい

        ない状況のようです。被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

        また、これ以上被害が大きくならないことを祈るばかりです。

         

        今回は過去最大クラスの台風ということもあり、避難所に避難する人はこれ

        までより多かったようです。東京都台東区の避難所では、区民が対象のため、

        ホームレスの男性が「住所がない」ことで受け入れを断わられたというニュー

        スがありました。「命を優先する行動を」と呼びかけているなかでの出来事。

        驚くばかりです。リスクを抱える人たちの安全について考えさせられます。

         

        DVから避難して住み慣れた地域から離れて暮らす女性や子どもたちは全国

        にたくさんいます。加害者からの執拗な追いかけや探し求めに怯えながら地

        域で隠れるように暮らしている方も少なくありません。DVの被害者が「D

        V等支援措置」(総務省によるとこの支援措置を認定された被害者は1812

        月時点で126696人。10年前の4倍近くに増えた)の手続きをしたにもか

        かわらず、自治体部署間の連携や情報の共有不足による漏洩で、転居先を知

        られてしまうことが後を絶たず、この10年で少なくとも26都道府県の41

        自治体で計46件起きていたことが朝日新聞の取材でわかったそうです。今

        年だけですでに8件起きており、すでに昨年の7件を上回っているとの記事

        もありました(10月7日付)。通常であれば複雑ではないはずのさまざまな手

        続きや法制度も、暴力から逃れてきた被害者にとっては苦労する場面がたく

        さんあります。災害時には、被害者の個人情報を守るのはさらにむずかしく

        なるだろうことも考えてしまいます。

        DVを背景に起きている児童虐待死事件、性犯罪への相次ぐ無罪判決なども

        絶えません。暴力によって声を奪われた人、さまざまなリスクを抱えた人の

        不安や困難を理解しない、支えない社会。勇気を出して声をあげた人を守ら

        ない社会の在り方にこそ問題があると、なにに対しても憤り、危機感を募ら

        せている毎日です。

         

        *「ぱたぱた日記」は理事が持ち回りで執筆しています。

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