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2019年1月1日のぱたぱた

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    皆さま、あけましておめでとうございます。災害が多かった2018年を経て、

    平成最後の元旦をどのようにお過ごしでしょうか?

     

    今日は映画の日。12月に観た映画で記憶に残った2作品をご紹介します。

    一つは2018年ノーベル平和賞を受賞したコンゴ民主共和国(旧ザイール)

    のデニ・ムクウェグ産婦人科医のドキュメンタリー映画『女を修理する男』

    2015年/ベルギー)。アフリカ中部に位置するコンゴ民主共和国はレアメ

    タル(希少金属)と呼ばれるIT機器に欠かせない金・スズ・タングステン・

    タンタルといった“紛争鉱物”が産出される国です。ルワンダの民族紛争に

    端を発した内戦は、コンゴ民主共和国を巻き込み、“紛争鉱物”の奪取を競う

    国際紛争へと戦闘が激しくなっていきます。武装集団の活動軍資金とするた

    め、その土地を奪い支配するために兵士たちは女性や少年を襲い、性器を刃

    物で傷つけるなどを含む残忍な性暴力によって人々を立ち退かせていくので

    す。ムクウェグ医師は被害に遭った女性達の手術を行い、一人でも多くの女

    性の命を救うために、自身にも命の危険がある中病院スタッフとともに活動

    を続けています。一方で紛争下の性暴力を『性的テロリズム』であると全世

    界に向けて告発していくムクウェグ医師の姿が何度も映し出されます。あま

    りの惨さに目を覆いたくなるような命や尊厳を踏みにじる不条理な『性的テ

    ロリズム』の犠牲の上に、先進国の富があり、私たちが日常使っているパソ

    コンや携帯電話にも“紛争鉱物”は使われているのです。

    映画の上映会の後、“紛争鉱物”に関しての説明や映画について質疑応答の時

    間がありました。説明の中で「私たちに何ができるのか?」について、ヾ

    心を持ち続けること、⊂霾鵑鮟犬瓩襪海函↓“紛争鉱物”を使わない製品

    の情報を収集すること、と話されました。例えば2020東京オリンピックの

    メダル材料に携帯電話等に使われている金属をリサイクルして活用する方針

    が発表されています。

    私は被害に遭った少女たちが家から追い出されたり、白い目で見られたり、

    居場所を失くして気力を失っている映像を観て、これほど性暴力被害が起き

    ているのに「レイプ神話」がはびこっている状況が理解できませんでした。

    それを質問すると、今でも「レイプ神話」は人々の意識の中に残っていてレ

    イプ後に出産した子どもは「蛇の子」などとなじられるのだそうです。加害

    側の責任なのに、ここでも被害に遭った側が責められるのかと暗澹たる気持

    ちになり、この地で今も活動を続けているムクウェゲ医師に心からの敬意を

    表し、関心を持ち続けようと思います。

    もう一つは『ダンガル きっと、つよくなる』(2016年/インド)。実話を元

    にした娯楽作品ですが、自分が果たせなかったレスリング(=ダンガル)で

    金メダルを獲る夢を娘二人に託した熱血父親と娘二人の物語です。まさにス

    ポ根もの、まるで『巨人の星』の娘版とも評されていますが、インドにおけ

    る女性の地位を考えさせられます。インドの女性は14歳になると見知らぬ

    男性と結婚し家事と子育てで一生を過ごすという因習が今でも残っているな

    か、周囲の偏見や興味本位のヤジなどものともせずに立ち向かっていく父と

    娘の姿に胸が熱くなります。決勝戦前夜に父親は娘に「敵は相手ではなく、

    自分自身であり、女性を下に見るすべての人間だ」と語ります。世界の中で

    も人口が増え続けているインド、IT産業が盛んで成長著しい国ですが、女性

    をめぐる状況は厳しく、この映画を観たインドの女性たちは何を受け取った

    のだろうかと思いました。

     

    さあ、新たな年の始まりです。2019年も日本フェミニストカウンセリング学

    会をどうぞよろしくお願いいたします。

     

    *「ぱたぱた日記」は理事が持ち回りで執筆しています。