これまでの歩み

フェミニストカウンセリングとは

フェミニストカウンセラー資格

スーパーバイザー派遣事業

フェミニストカウンセリング・
アドヴォケイター資格

女性への暴力をなくそう

セクハラQ&A

ぱたぱた日記

書籍のご案内

活動グループ

 

 

 

ぱたぱた日記

 

 

search this site.

2019年9月15日のぱたぱた

0

     99日に関東を直撃した台風15号の影響で、1週間近く経った今も千葉

    県では停電が続いています。残暑厳しい中、被害に遭われた皆さまに心より

    お見舞い申し上げます。

     

     台風や豪雨の被害は“地域”で起きるので、リスクを抱えた人たちがより

    大きな影響を受けるという事実はあるにせよ、地域住民はある程度被害を共

    有できる。しかしDVや性暴力被害を地域で共有することはとても難しい。

    2019年度も前半期が終わろうとしている。624日にひょうごDV被害者

    支援連絡会主催で行った『TICからみた DV被害者×コミュニティケア』

    について報告をしたい。

    TICTrauma informed care)=トラウマインフォームドケアとは、トラウ

    マが人に与える影響を理解したかかわり=ケアのことをさす。講師に招いた

    Dr. Eugen Kou(精神科医・精神分析精神療法士)は、1980年代後半より、

    ガンやエイズ患者の緩和ケアやアボリジニの人々のケアに取り組み、15年以

    上にわたり性的虐待、ホロコースト、自然災害のサバイバーなどのトラウマ

    を経験したコミュニティに対するケアに取り組んでこられた。

    それらの経験を踏まえて、前半は「トラウマの理解と治癒」をテーマに講義

    いただいた。「ストレスと苦痛の経験を理解し処理できる」ということは、「自

    分の身に何が起こったのか理解できていること」、「出来事による自分への影

    響に気づくこと」、「出来事による自分の感情を知ること」、「なぜそれが起き

    たか理解すること」である。しかし処理できなかった場合、トラウマは隠さ

    れ長期間にわたって影響を及ぼす。そして何かが引き金になり、過去のトラ

    ウマが出現する。再びそれを隠そうとするが、度重なる隠れたトラウマの出

    現により感情が爆発したり、機能停止状態に陥り、自死に至ることさえある。

    このようなトラウマの治癒の第一歩は、理解と共感がある「安全で支援的

    な環境」を作り出すことで、「恥を克服する」手助けができる。周りの人が理

    解していると感じるとき、恥についてあまり心配しないか、もっと耐えられ

    るものになる。トラウマの治癒には、長い時間がかかるので、“慎重に、ゆっ

    くり、やさしく”快適に感じられるペースで進めていく必要がある。トラウ

    マを抱えた人は、安全で支えられていると感じられないと話すことができな

    い。プライバシーと尊厳が保たれ、恥が共感と思いやりで克服できる「感情

    的に安全な環境」を必要としている。

    後半は、架空事例について参加者同士がディスカッションすることで、ト

    ラウマのケアに欠かせない『コミュニティケア』という概念を理解し、DV

    害者を取り巻く多様な支援ネットワークを構築する一助とした。DV被害女

    性を支えるためには、その行動の背景にあるトラウマに配慮して、彼女の強

    み(ストレングス)を認め、すべての女性にとって安心・安全で過ごしやす

    い社会にする=コミュニテイケアが必要であると共有した。 

     

    *「ぱたぱた日記」は理事が持ち回りで執筆しています。