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2016年6月1日のぱたぱた

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    5月23日の北陸中日新聞朝刊に、『ジェンダー 考えよう』という見出しで、
    日本フェミニストカウンセリング学会が初めて金沢市で開催されると報じら
    れた。今年は5月28日・29日の2日間、200名近い参加者を迎え大成功に終
    わった全国大会in金沢の報告をする。
    「女性活躍」が叫ばれる中、女性たちが生きづらく感じる背景を考えるシン
    ポジウム「ジェンダーの暴力〜“みんな”の不自由さを解き明かす〜」では、
    ジェンダーについて地方都市や若年世代の状況などが報告された。
    WEK(Women’s Empowerment Kanazawa)プロジェクト代表の坂井美津江さん
    は、金沢市女性相談支援における経験から、家父長制度等、地方に残るジェ
    ンダー状況を報告された。家父長制度が強い時代の地方都市で生まれ育ち、
    男女が同じ労働条件の公務員になったものの「仕事をしたい」と言って叱ら
    れた経験、「人を性別でなく個で評価してほしい」との太田芳江さんと出会い、
    もっと声を上げていこうと女性管理職として信じる道を貫いたと話された。
    相談支援の経験から、「長男の嫁」としての役割意識、妻は夫を支える存在と
    いう夫婦の関係性、家事育児は妻の仕事という認識など地方都市に住む女性
    に内面化されたジェンダー・バイヤスが報告された。
    金沢大学の杉田真衣さんは、高卒若年女性を対象に行った追跡インタビュー
    調査から、若い層のジェンダー状況・ジェンダー差別について報告された。
    特に杉田さんが注目された4名は、高校時代から家計を支える存在であり、
    進路選択にも経済的な制約を受け、さらに女の子は進学を断念するジェンダ
    ー差もみられた。仕事に就いても労働条件が厳しく、辞めたら再就職が難し
    い状況の中、性産業に就く女性が多い。家庭でのケア役割、親からの束縛、
    交際相手からの束縛や搾取など、他者に支配されることによって、自己決定
    が難しくなることを共有した。
    弁護士の黛千恵子さんは、法制度の中のジェンダー・バイヤスについて報告
    された。生物学的女性差別は否定される方向に進んできているものの、いま
    だにジェンダーの視点から見て問題のある規定がある。例えば民法の規定で
    は、結婚適齢(女性16歳、男性18歳)や夫婦の氏など。刑法の規定では、
    強姦罪・強制わいせつ罪の「暴行」「脅迫」概念など。
    また固定的役割分担意識や性差別の実態から、離婚事件やDV事件、セクシュ
    アル・ハラスメント事件、性犯罪事件にいまだにジェンダー・バイヤスは存
    在していると報告された。
    シンポジストの皆さんが今日に至るまでの「自分語り」をされて、その経験
    の上にそれぞれの活動や業績が積み上がっているのを知ると同時に、同時代
    を生きてきた連帯感、シスターフッドを感じた。それぞれがつながることで
    一人一人の声が大きくなり、不自由さをほどいていく力になるのではないか
    との思いをもった。
    またシンポジウム後に熊本県で被災地支援を続けていらっしゃる深浦さんよ
    り、現地の報告をしてもらった。生活物資が届いた後、多くの女性が要望さ
    れた下着、靴下、Tシャツなどを学会から届けた。また益城町の新茶を参加
    者に買い求めてもらうことで、さらなる被災地支援に一役かうことができた。
    大会開催にご尽力された実行委員会、ご協力いただいた皆様に心から感謝申
    し上げます。来年の開催地は杜の都仙台に決まりました。仙台でまた皆様に
    お目にかかるのを楽しみにしています。

    ☆「ぱたぱた日記」は理事が持ち回りで執筆を担当しています。